つま先立ちの恋
「ん~、和泉君はずっと灯歌ちゃんのこと好きだったからねぇ。私は別に違和感とかないけど」

『むしろ、今までよく我慢してた方だよね、和泉君がさ』

「二人とも和泉の味方するの?!」

『いや…気付かない灯歌ちゃんの方が鈍感すぎるんだよ、この場合は』

「フーさんしか見えてなかったもんね」

うんうんって…二人とも、ヒドイ!!

「それならそうと言ってくれればいいのに!」

「えーっ、それは和泉君が可哀想でしょ」

『言ってどうにかなる話じゃないよ、こういうのは』

「そうかもしれないけど、、、」


私を決して甘やかしてくれない友だち二人に挟まれて、私はうなだれる。

うぅ、お母さん特製の特大おにぎりも喉を通らないよぉ。
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