つま先立ちの恋
鏡の中の自分と一人で格闘していると、どれくらい時間が経ったのかもわからなくなってくる。そもそも、ここに入った時間がわからない。でもでも、そろそろヤバくないか?これ以上フーを待たせたらヤバくないか?


私、どこまでバカで子どもなんだろう、、、


自己嫌悪。だけど、いつまでもここにいるわけにもいかない。私はもう、何を言われても受け入れる覚悟をした。

大丈夫。何をどう言われても。今までだって散々言われ続けてきたんだから、今更何を怖がってるの!

………あ、なんか今、自分で自分の発言に脱力しちゃったかも。

いやいや、脱力してる場合じゃない!


そう自分に言い聞かせてゆっくり、バスルームのドアを開けた。


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