つま先立ちの恋
「フー、、、きいてもいい?」

「何だ」

「私、、、フーの傍にいてもいいの?」

「お前は、、、どこまで馬鹿なんだ」

「だって、、、夢みたいで、、、」

グスッと鼻をすすったら、大きな手のひらが私の髪を撫でる感じがした。こんなに大きな手のひらに私、今、抱きしめてもらえてるんだ。想像していたよりもずっと、ずっと暖かい。

「フー、、、」

「何だ」

「私も…抱きついていい?」

「…お前、」

フーの吐いた息が私の首を撫でた。こんなに近くにフーを感じたの初めて。こんな暖かいため息、初めてだ。

< 455 / 468 >

この作品をシェア

pagetop