つま先立ちの恋
お母さんの後ろで私がセットされた髪を整えていると、また別の男の人、てゆーか、頭が半分ツルッとしたおじさんがやって来た。

「孫様、お待ちしておりました」

「あぁ、梶原さん。明けましておめでとうございます。今年もお世話になります」

「こちらこそ。新年のお慶びを申し上げます」

お互い、頭がぶつからない程度に距離を取りながら頭を下げてる。

「ご案内致します」

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