姉弟道
「何?

顔に何かついてるの?」

見とれるあたしの視線に気づいたのか、モモちゃんが聞いてきた。

「別に」

あたしは見とれていた視線をそらした。

モテるんだろうな、モモちゃん。

女の子たちが黙ってる訳には行かないよ。

そう思ったあたしに、
「そう言えば思ったんだけどさー」

モモちゃんが言った。

「何?」

それに対して、あたしは聞いた。

「リコ姉ちゃんって、髪を染めないの?」

そう言ったモモちゃんに、
「はあ?」

あたしはマヌケな声を出した。

あんた、あたしと高校が一緒でしょ。

これと言った大きな校則はないことを知ってるでしょ。
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