姉弟道
モモちゃんは続けて、
「そんな髪をしてて、先生に何か言われない?」
と、聞いてきた。

あたしの髪の色は、ほぼ赤に近い茶色だ。

この髪の色は、お母さん譲りである。

「特に何も言わないよ。

まあ、母親が同じ髪の色してたら先生もとやかく言わないでしょ」

あたしが言うと、
「まあ、そうだけど」

モモちゃんは困ったように呟いた。

「モモちゃんはあたしの髪をどう思ってるの?」

あたしが逆に聞くと、
「…別に」

そう言うと、モモちゃんは横を向いた。

都合が悪くなると横を向くのは、モモちゃんのクセだ。

あたしは言うことがなくなったので口を閉じた。
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