姉弟道
あたしは、本当は気づいていた。

あーちゃんのことが好きだったんだ…。

あーちゃんが大好きだったんだ…。

ケンカばかりしていても、心のどこかではあーちゃんを思っていた。

だから、こんなに悲しいんだ。

悲しいから、涙が出てくるんだ。

あたしは最低だ…。

あたしの方がバカだ…。

「――ひっ、く…」

今さらになって、自分の思いに気づくとは思わなかった。

今さら過ぎるにも程があるよ…。

今になって気づくなんて、バカにも程があるよ…。

*゚。梨湖Side。゚*END
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