姉弟道
勝負を始めてから1時間が経過した。

「できました!」

杉里さんが手をあげた。

「俺も、何とか…」

続けてアズにぃも手をあげた。

どちらも桜餅が完成した。

俺は2人が作った桜餅の出来栄えを確認しに足を向かわせた。

まずは杉里さんの方からである。

「おー」

あまりの完成度に、俺は声をあげた。

さすがは杉里さんである。

俺は杉里さん作の桜餅に拍手を送りたくなった。

まだ見習いの和菓子職人だけども、上出来だ。

彼の師匠である父さんの感想はよくわからないが、俺からして見ればものすごく美味しそうだった。
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