姉弟道
…はい?

教室に入ってきたその人物に、俺は目を疑った。

あんた、何でここにいるんですか?

「佐藤先生の代理として赴任してきました、石楠花涼蘭です」

そう、教室に入ってきた先生は石楠花さんだったからだ。

思わぬ展開に俺は苦笑するしかなかった。

ちょっと待て、夢じゃねーんだよな?

と言うか、マジで!?

あんた、ここの教師だったのか!?

そんなこと一言も言ってないよね!?

そんなこと一言も聞いてないよ!?

「世間は狭くないんだな…」

そう呟いたら、俺はトホホな気分になった。

何でよりにもよって、俺の担任な訳なんだ?

訳わかんねーよ…。
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