姉弟道
いや、顔を隠したいのはこっちだ。

小さい頃からあたしに片思いをしていたって…。

そう聞かされたあたしの顔が真っ赤になって行くのが、自分でもよくわかった。

「そ、そんな昔からなの!?」

思わず聞き返したあたしに、
「昔からかわいかったお前が悪いんじゃい!」

あーちゃんが言い返した。

「何で怒るのよー!

あーちゃんのロリコン!」

「誰がロリコンだ!」

「小さい頃から思ってたなんて言うからでしょうが!」

「それが何でロリコンなんだよ!

俺が小さい子全部に興味を持ってる訳ないからな!」

あーちゃんはそう言って皿を持ちあげると、キッチンへと持って行った。

その後ろ姿から目をそらすと、あたしはテーブルのうえの箸やらコップやらを全てまとめたのだった。

*゚。梨湖Side。゚*END
< 165 / 221 >

この作品をシェア

pagetop