姉弟道
今日で1週間を迎えた。

無言電話は相変わらずである。

と言うか…ぶっ壊れた掃除機の件以来、無言電話の回数が多くなった気がする。

「マジで誰なんだよ…」

そう呟いた俺に、
「ヨオ、ナヤメルワカモノ」

Q太郎が声をかけてきた。

悩める若者って…お前、本当に誰に日本語を教わったんだよ。

お前に日本語を教わったヤツの顔が見てみたい。

「知る訳ねーよな、お前」

俺が声をかけても、そいつはのん気な顔して毛づくろいをしていた。

「どうしたの?」

もう1つの声が後ろから聞こえたので、俺はそちらの方に視線を向けた。
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