姉弟道
だけども、俺は笑うことができなかった。

そんな俺の気持ちを表現するかのように、俺の目から涙がこぼれ落ちた。

「――バカか、俺は…」

そうツッコミを入れてみても、涙は止まらなかった。

俺は声を押し殺して、1人で泣いた。

泣きながら考えていたことは、石楠花先生のことだった。

俺って、すっげー重症だな。

と言うか、こんなにも重いヤツだったんだな。

こんなに泣いている時でも、誰かを思うなんて本当に重症だ。

そう思いながら、俺は目が腫れるかと思うくらいに涙を流したのだった。

*゚。桃護Side。゚*END
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