姉弟道
一緒になって笑っていたら、
「杉里さんってさ、結構女の人の尻に敷かれるタイプでしょ?」

リコさんがそう言った。

「え?」

訳がわからなくて首を傾げたら、
「いや、何となく。

何かそんな感じだなって」

リコさんが呟くように言った。

「あー…」

それに対して、僕は苦笑いをするしかなかった。

リコさんの言うことが当たっていないと言えば、ウソになる。

今の今までの恋愛を振り返って見ると…確かに、歴代の彼女に尻を敷かれていたと言う思い出しかない。

「リコさんは好きな人がいるんですか?」

僕は聞いた。
< 43 / 221 >

この作品をシェア

pagetop