姉弟道
*゚。梓Side。゚*

その夜、夕食後の皿洗いをしながら俺は反省をしていた。

何でいつもこうだよ…。

バカバカしくて、俺はため息をついた。

リコと顔をあわせると、いつもケンカばかりだ。

彼女に対して意地になる自分が嫌いになる。

皿洗いを終えて桃坊のところへ行こうとした俺に、
「梓」

親父が待っていたと言うように俺を呼び止めた。

「何?」

そう言った俺に、
「ちょっと」

親父が手招きをしたので、俺は歩み寄ると親父の前に座った。

「実はな…」

親父はそう言って話を切り出した。
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