姉弟道
「リコ姉ちゃーん、遅刻しまっせ」

一生続くんじゃないかと思うくらいの彼らのケンカを俺は止めた。

俺はそんな2人のストッパー役である。

損な役だなっていつも思うぜ。

「あ、そうだ。

こいつと遊んでる場合じゃないや」

リコ姉ちゃんが思い出したように言って俺に視線を向けた。

「こいつって何だよ!」

アズにぃが突っかかってくるので、
「アズにぃ、いい加減にしなさい!」

俺は彼をたしなめた。

俺が言うと、アズにぃはふてくされたように唇をとがらせて黙った。

全く、ガキか。

「じゃ、行くよ」

リコ姉ちゃんが歩き始めたので、俺も後を追うように歩いた。

アズにぃは…と思って後ろを振り返ると、彼はまだふてくされていた。

*゚。桃護Side。゚*END
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