姉弟道
それからアズにぃの方に視線を向けると、
「と言うか、あーちゃんきてたの?」
と、声をかけてきた。

それに対して、
「悪ィいかよ」

アズにぃは機嫌が悪そうにリコ姉ちゃんに言い返した。

全く、本当に素直じゃないなあ。

正直に言うと、見ているこっちの方がイライラする。

「何で?」

そう聞いたリコ姉ちゃんに、
「別にいいじゃねーかよ。

わざわざ遊びにきてやってんだぞ?

お茶の1杯も出さねーのか」

アズにぃが言い返した。

「当たり前じゃないの、お隣同士だもん」

リコ姉ちゃんが“お隣同士”と言い返した瞬間、アズにぃの顔が少し曇ったような気がした。
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