TOKYO TROUBLE HOLIC
最初に仕掛けたのは、歩だった。
近くのコップを取り、水をかけた。
少しの隙を久史が見せると、床に手を付き、顔面を蹴った。
久史が一歩後ろに下がると、今度は回転蹴りを決めた。
歩は久史の髪を掴み、膝蹴を決めようとすると、久史は手で止め、歩の腹を殴った。
怯んだ瞬間、顔面に一発。
しかし、歩は倒れなく、余裕をかました。
久史もまだまだ大丈夫そうだ。
このあと、どうなるのか。
俺は息を飲んだ。
けど、最後は予想外だった。
未来など、誰にもわからない。
今から五分後のことさえな。
だから、人生は楽しいんだ。


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