TOKYO TROUBLE HOLIC
「ジングルベー、ジングルベー、鈴が鳴るー……」
アヤはクリスマスソングを口ずさみながら、嬉しそうに帰りの支度をしていた。
俺も口ずさみながら、ミネラルウォーターをアヤの頬にあてた。
「今日は楽しい、クリスマス。」
こっちを振り返ったアヤの顔は、いつになく輝いて見えた。
「ありがとう。メリークリスマス。」
俺は隣に座り、緊張しながら言った。
「メリークリスマス。あのさぁ、このあとって……」
途中、メンバーが行くよと言って、アヤはその場から立ち去った。
「じゃあね。バイバイ。」
あぁと言って、俺は肩を落とした。
今年のクリスマスも、淋しく過ごすかな。


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