~天使はふたたび舞い降りる~
暗闇
「何か辛い事があったら
すぐ警察に行くんだぞ。」

札幌の爺ちゃんの口癖だった。

  俺は何もしてやれないぞ

そう言われてるのは
知っていた。
爺ちゃんが私がたまに来るのも
息子夫婦に嫌味を
いわれてるのも
知っていた。

「ごめんな。じじなんにもしてやれない・・・」


爺ちゃんは、娘の旦那に
全ての借金を背負わされた。

その悪夢は
娘も妻も
財産も地位も家も土地も
全部・・・・
残った息子だけ


爺ちゃん自身が
肩身狭い思いをしていた。
警備のアルバイトをして
息子の妻に渡していた。


この家も本当は
爺ちゃんのいる場所なんて
考えてもなかった。


爺ちゃんも息子夫婦も
みんなあの悪魔によって
人生を狂わせられた・・・・


悪魔

ヘドが出る
殺したい
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