～天使はふたたび舞い降りる～

悪魔は薬剤師だったから
頭もすこぶるよかった。

爺ちゃんの話では

私の母親は小児科の研修医だった。
そこの病院で
悪魔は母に恋をしたが
母には付き合っている人がいた。
二人は結婚を誓い合っていた。

爺ちゃんは小さいけど
安定した会社の社長だった。
娘は医師に
息子は建築技師に
幸せを絵にかいたような
毎日だった。

母の婚約者は高校時代からの
長い付き合いで
コンピュータ関連のエンジニアだった。
二人で支えあい
お互いの夢が実現したら
結婚する予定だった。
母は医師に
彼は国家試験合格が
二人の結婚する時だった。


そこに悪魔は入り込み
卑怯な手をつかい
二人を仲違いさせた。
二人は別れ、傷心な母に近づき
みんなが反対する中
結婚を急いだ。


母は結婚したあと
それが全て悪魔の策略と知った。
別れて
別れない

そして私を妊娠した。
悪魔は完全に母を支配できて
喜んだ。