~天使はふたたび舞い降りる~
爺ちゃんが少年を見つけてくれた。

「迷惑がかかるから
遠くから見るだけだよ。」

私はうなづいた。
声かける勇気なんてなかったから

その人を遠くから見るだけ



あの少年は高校一年生だった。


佐川 芳樹 


鼻がスーッと高く
私は小学生だったけど
すぐに
素敵だとわかった。


胸がときめいた。


  あんな素敵な人だったんだ


私は遠くで
違う人に笑いかける
あの人に
恋をした・・・・・



泊まる事を許される
夏休みと
月一度の土日


芳樹を追い続けた。







悲しい
一方通行な恋をしてる芳樹を
私は見つめていた。


遠くから
それだけでもよかった。
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