~天使はふたたび舞い降りる~
四季は胸にまわした腕を
力なく
落とした・・・・・


「生徒との不倫・・・・」


「ふ・・・不倫????
生徒とか??」

俺も驚いて大きな声を出してしまった。


「あ、ごめん・・・」


「信じられなかった。
だって、あんなに仲良しだったのに
もうすぐ子供が生まれるって
メール来てたって、仲間も
驚いていた。」


四季は部屋の電気を消した。


11階からの
大きな窓に映る
美しい夜景・・・・・・


「キレイでしょ?
悲しくなったらこうやって夜景を見るの。
あの日は、耐えられなくて
彼に電話をしてしまった。


 『あなた何をしてるの?』
って・・・

彼は
 『愛しちゃいけない人を
  愛してしまった、罰を
  うけただけさ・・・』


 『それ、真面目に言ってる?
   あなたの夢みんな終わっちゃったよ?』


 『夢?
  そうだな・・・
  でもさ、今は愛した女を二人も
  不幸にしてしまった
  罪の償いの方が大事だから。』

悲しく笑ったわ・・・・


  『なんで、生徒なんか?』

彼の心が知りたかったの・・・・・」



窓を見つめる四季は
また一筋の涙を流した。
< 161 / 426 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop