~天使はふたたび舞い降りる~
「家教の生徒だったんだ。
俺が教師になりたいって思わせてくれた
可愛い生徒だった。
小さかった女の子は
美しく成長して俺の前に現れた。
そして、まっすぐな目で
俺を好きだって・・・
そう言った。
俺には家庭があるからと
彼女を突き放した。
でも心はドキドキしていた。
美しい瞳に見つめられて
いつもこの瞳に映って入れたら
そんな恐ろしい事を
考える自分がいてさ・・・
どんなに突き放しても
自分の心をぶつけてくる
彼女に少しづつ
隙間を占領された。

ある日・・・・
彼女が乱暴された・・・

汚い・・・
って泣きじゃくる彼女を
気がついたら
抱いてたんだ・・・・
俺の愛で
汚れてないって
抱いてしまったから・・・・・」



「奥さんは?」



「みんな知ってるけど
あいつはきっと我慢してる。
何も聞かない・・・・
俺がどんなことがあっても
理恵子を選ぶの
わかってるからな~」


「奥さんのとこ
戻るんでしょ?
赤ちゃんももうすぐなんでしょ?」


「俺の責任だから・・・・
彼女を選ぶ時はこの世には
いれないよ。」


「卑怯者!!
教育者がそんなこと絶対にしないで
プライドと姿勢だけは
守って・・・・
あなたは今誰を幸せにしなきゃ
いけないってことは
わかってるよね?」


「四季はいつも強いな~
わかってるよ・・・・・
わかってるんだ・・・・・
そうなったら
俺は彼女に何をしてあげればいいのか
答えが見つからないんだ・・・」


って・・・・
優が泣いた・・・・

好きな人の傷をえぐってしまった・・・・
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