~天使はふたたび舞い降りる~
家に帰ってきたのは
明け方だった。

俺の腕の中で
スヤスヤ安らかに眠る四季を
起こさないように
着替えて
出てきた。


車の鍵を入れた瞬間


奈楠の顔を思い出した。

罪悪感で一杯になった。

  ごめん
  奈楠・・・・・・




静かに部屋を覗いた。


奈楠の部屋に敷いてあったはずの
布団はなくなっていた。


「ごめんな・・・・」


そう言ってドアを閉めた。



さっきまで
抱きしめていた四季の
感触が残る


奈楠と住むようになってから
真面目な日を
過ごしていたから・・・・


  ちょっと急ぎすぎたか・・・


年下だと思われたくなかった。
緊張した・・・・
あんなに
大事に女を抱いたのは
久しぶりだった・・・・・・



歩来を抱いていた
あの日々を思い出した・・・・


  四季と歩来は
  違う・・・・・・・・・・


違うのに・・・・
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