~天使はふたたび舞い降りる~
忍び寄る影
素良と偶然あった。


「久しぶりだな、歩来は
どうしてる?」


「元気だよ。
おなかもポンポコで
もうすぐ会えると思うと嬉しいよ」


「そっか~
もうすぐか~~~
おまえらも親になるんだな。」


「そうだ、おまえ
奈楠ちゃんにあってるのか?」

「いや・・・
あれから会ってないんだ。
仕事も忙しくて・・・・」

言い訳をした。


「この前、歩来の病院に行った時
会ったんだよ。
なんかすごく顔色が悪くて
声はかけたんだけど
『大丈夫です』としか言わなくて
おまえ、気にしてやれよ。
歩来も心配してた。
『芳樹、何してるんだろう』って。」


「そんなに具合悪そうだった?」


「悪かったぞ。
行ってやれよ、おまえって
冷たすぎるから、女には全体に・・・・」



俺は胸騒ぎがした。

「これから行ってみる。」

「そうしてみろ。」


素良は肩を叩いて
去っていった。
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