～天使はふたたび舞い降りる～

「奈楠を傷つけたんだ。
深い傷だから・・・・
俺は全身全霊をかけて
奈楠のそばにいたいんだ。
俺の人生の中で
奈楠との短い出会いだけが
全てだった・・・・
俺をしたって
後追いする奈楠・・・・
子供心にもわかる
空気の中
奈楠と一緒に寝ていれば
夜も楽しい夢を見れた。
ごめん・・・・
四季には関係ないことだよね。
もし・・・
奈楠に時間がなければ
俺は・・・・・
兄ではなくて
恋人になる・・・・
それが
奈楠の願いなら・・・・」



「それは・・・
違うわ・・・・
それは・・・奈楠ちゃんを
だましていることになるわ。
それを奈楠ちゃんが
望んでいるとは思わないわ。」



四季の顔が不安になった。


「だまさないよ・・・・
俺は、奈楠を愛するから・・・・
ごめん・・・・
四季・・・・・
だから四季を悲しませたくない。」


四季の表情が凍りつく・・・・
わかっていた・・・
俺は自分勝手なことを言ってる・・・



四季にとって
すごく残酷な事を言っている。



　　ごめん・・・・・
　　四季・・・・・


　　許してくれ・・・・・