~天使はふたたび舞い降りる~
「私は、あなたよりも年上だし
奈楠ちゃんの担任だし
教育者だし、どうせ一人で
生きていくつもりだったし・・・」

四季の声が涙で
震えていた・・・・


「四季・・・
自分勝手なこと言ってるの
わかってるんだ・・・・
俺と奈楠の問題に
四季の人生まで巻き込んでる・・・
でも・・・
俺にとって
奈楠は天使なんだ・・・
この感情は、同じような人生生きて
来た人間にしか理解できない・・・
四季にわかってとは
言えないんだ・・・・
俺が奈楠を天使だと思うのと
奈楠が俺を愛してるって思うのも
同じ気持ちなんだと
思うんだ。
気がついてあげず
奈楠の病気を悪くした俺は・・・
逃げて傷つけた俺は
罰を受けないといけないんだ。」


四季の手が俺の頬を
優しく包んで
キスをした・・・・・


「わかったわ・・・
でも今日は、一緒にいてね・・・
これ以上、罪を芳樹に
背負わせたくないわ。
こんなに傷だらけなのに・・・・」



「だから・・・
朝までたくさん
愛してくれる?
忘れられないくらい・・・・」


そう言って
俺の胸に顔をうずめた。


  ごめんな・・・・
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