~天使はふたたび舞い降りる~
俺が帰ろうとエレベーターを待っていた時


「あれ?四季の・・・・」
声をかけられた。


「あ、ネクタ・・・
え~っと・・・・・」
ネクタイと覚えていて
名前を思い出せなかった。


「中村です。」


「失礼しました、佐川です。」

頭をさげた。



「妹さんのお見舞いですか?」


「はい・・・・
中村さんは。調子どうですか?」



「週末、退院です。」


「あ、よかったですね~」

中村は悲しげに笑ったので
俺ははっとして
声を抑えた。



「時間ありますか?」

「はい。」


一緒に下の待合室に降りた。
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