~天使はふたたび舞い降りる~
「中村さんになんかあったのか?」


四季はうつむいた。



「会っておいたほうがいいって
きっと最後になるからって…」


俺も心臓が痛くなった。


「亜恋ちゃん、どうしてる?」


「けなげにそばにいるわ。
私ならできなかった。
優を愛してるって思ってたけど
亜恋ちゃんのように
強くいられないわ。
私ってだめな女よ。
もっと強くならなくちゃ・・・
あ・・行くわ。」



「四季・・・・
見合・・・・」



どうしても聞きたかった。



四季は振り向きながら


「たぶん、結婚するわ!!」

そう元気に言った。



四季の後ろ姿を見送りながら
複雑な気持ちになった。
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