~天使はふたたび舞い降りる~
「うん……」


「何か?なにかあったんですか?」



叔父を振り返った。



「いや、絶対他言するなと
林に脅されたんだけど
俺らもあいつが怖いからさ……
だけどおたくなら
奈楠を救えるかもしれないね。」


叔父は笑った。



「一週間くらい前か
林から突然電話が来たんだ。
オヤジは入院してるって言った。
いつもの金のこと
俺らはわからないし
オヤジはもうボケて病院にいれたと
嘘をついた。
とにかく金が必要だからと
こっちはもう一切金の要求には
耳を貸さない。
他人なんだしこれからもしつこいなら
警察に相談するつもりだって。」




金か・・・・



「それから骨髄移植を頼むかも
しれないと
奈楠の具合がよくないと言うことか?
そう聞いたら
奈楠?有紗だよ
姉貴の名前を言ったから
あいつ奈楠をどう扱ってるのかが
不安になっていたんだ。
また、連絡すると言って
電話を切ったけど。
切羽つまった感じだったから。」




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