~天使はふたたび舞い降りる~
「それでは次に電話が来た時は
折り返し俺に連絡くれますか?
金は俺が用意するので
直接会うなら
と言って約束してもらえますか?
俺が会いに行きます。」



「骨髄移植は俺と俺の子供に
やってもらうと言ってたから
奈楠は少し悪いのかも知れない。」



「奈楠をずっと厄病神だと
思ってきたけど
一番かわいそうなのは奈楠。
姉貴の代わりにされて
奈楠はどんな気持ちでいるかと
考えると……
佐川さんどうかどうか
奈楠を救ってやってください。」



「はい。
必ず救いますので
連絡お願いいたします。」


俺は叔父と固く握手を交わした。



希望の光が射したような
気がした。


しかし移植のことを
言っていたということは
体調がかなり悪いのでは
そう思うと心がざわついた。
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