~天使はふたたび舞い降りる~
「食べたらご褒美あげるよ。」

「どこかの二人の台詞か?
俺はご褒美いらないから
納豆は勘弁してよ。」


「うふふ・・・・
こんなに美味しいのに~
私がいる間に
好きにしてあげるから~」


「絶対無理だな~」

奈楠は機嫌がよかった。


  思春期は波があるからな

俺の思春期
孤独だったから~
どこかにぶつけたとしたら・・・・


歩来の姿を探した。

  おまえは俺の全部を知ってるよな
  いいとこも
  どうしようもないとこも

素良が押すカートに
からまって歩く
歩来・・・・


時折
顔を見合わせて笑う。


まだあ~いうのには
胸がいたむ


もしかして
強引に奪っていれば

あそこで
カートを押していたのは
俺だったのかも知れない


ほんと
女々しくて
情けなくなる・・・・・

歩来の後ろ姿を見送りながら・・・・
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