~天使はふたたび舞い降りる~
車の中に奈楠が飛び込んできた。
「寒い~!!」

「おつかれ!!」

俺は車を発進させた。
奈楠は今日バイトであったことを
一生懸命話した。

  会話も多くなった。

少しずつだけど
奈楠は明るくなってきたように
思えた。

「奈楠は、進路どうするの?」

「え?進路は・・・・
そんなこと考えられるような
人間じゃないもん。」

「将来何になりたかった?」

奈楠は
にっこり笑った。

「おかあさん!!」


「おかあさんか~
俺たちって家族に恵まれなかったから
お互い暖かい家庭を
築きたいな~
それには、どうしたらいいのか
少し考えてみようよ。
奈楠も俺もこんな不幸な子供を
送り出さないように
生きていこうな。」


奈楠が

「うん!!絶対にね。」
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