～天使はふたたび舞い降りる～

「本当は好きな人がいるの。」

奈楠が恥ずかしそうに
つぶやいた。

「そっか～高校生だからな。
恋はしたほうがいい。
それで同じクラス？」


「ちがう～
ずっと憧れてて
好きだったの・・・・・」


「辛い恋してるんだな～」


「これから相談にのってくれる？」


「もちろん。
俺みたいなタイプならやめたほうが
いいからな～
男は誠実が一番だよ。」


「誠実じゃないの？
よしにーは？」


「だから一人でいるっしょ～
誠実ならとっくに結婚してる。」


「歩来さんと？」


俺は一瞬
たじろいたが


「そうだよ。
あいつは俺が今のところ
最初で最後本気で愛したヤツ。」

恋をしてる奈楠には
してもいい話だと思った。