ラブ・ユー
そう、それは
夏休みが終わる一週間前のこと
それまでは勉強会も息抜きもなにもかも上手くいっていた
8月10日
「8月23日、空けといてくんね?」
「え、なんで?」
「ん?……まあ、別にたいしたことじゃないんだけどさ。」
あの時にもっとしっかり話を聞いておけばよかった
もっと、しっかり亮の顔を見ておけばよかった
なのに………
「今日、この後3時にな?」
亮が電話でそう言った
「え??」
あたしはこの時、亮が言っていたことを忘れていた
「は?何、覚えてない??」
亮が怒り気味で言った
「あ」
今やっと思い出した
でも…………
「まーー思い出したんならいいや……。じゃあ後でな?」
「待って!!」
「後で…………無理…………」