ラブ・ユー
「なんか超視線が痛かったんだけど…もしや見られてた?」
あたしは頷いた
「そっか。あ、真美ちゃん、よかったよ♪昨日の。」
「明日も上手くやります♪」
「うん!じゃあよろしく♪」
「何話してたの?」
教室に戻ってから歩が引きつった笑顔でそう聞いてきた
「え…何だっけな?ごめん、忘れちゃった〜」
言える訳無いでしょ。
「……ちょっと来て」
「え?ぁ…ちょっ」
歩に腕を掴まれて誰も来ないような薄ぐらい部屋に入った
「……こんなこと言いたくないけど…、あたしが先輩を好きなの知ってるよね!?なんで……?」
「………」
何も言えない……
言っちゃいけない……
「何!?言えないってわけ!?」
あたしは頷く
「……あっそ。親友だと思ってた。会ってすぐそう思ったけど間違ってたわ。親友の好きな人盗っちゃうような人だとは思ってもみなかった!悪いけど……、絶交!!!」
……………
ちがうよ………
あたしは好きじゃないよ……
無理矢理……
あたしも断らなかったけど………
歩が走っていく後ろ姿を追いかけることも出来ず、あたしはその場から動けなかった……