東京エトランゼ~通りすがりの恋物語~
「コッチ来て」

ユーに言われて、女子トイレの個室に、ふたりして入る。

「みんなの態度が最近替わってきたのは、プロフにアイに関する中傷メールがバラまかれたからだよ」

「中傷メール…?」

「ホラ、これ」

そう言って見せてくれたメールは、1通や2通じゃなかった。

でも、それらの内容をまとめると、だいたいこんな内容だった。


『露出狂のアイアイは12歳のとき、遊ぶカネ欲しさにアメリカの児童ポルノに出演して、そのときの黒人プロモーターと初体験。

男を知ったアイアイは、それ以来、肌の色を問わず、複数の男と関係を持つようになり、14歳のとき父親が誰かも分からない子供を出産するが、超未熟児のため子供は生まれてスグあの世行き。自業自得ってヤツだ。

さすが自由の国アメリカで育つと、下半身までフリーなのか、日本に帰ってきても、とっかえひっかえオトコと寝てる。

外国でも、日本でも、いつでも、どこでも、誰とでも、ナニジンとでも寝てる。アイアイはインターナショナルな“させ子”だ』


「ひ、ひどい……ひどすぎる……」
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