東京エトランゼ~通りすがりの恋物語~
第2話「オタノシミは、あ・と・で…」
週のはじまり月曜日。
その朝、今日から通うことになった高校のセーラー服に身を包んだあたしは、海苔(のり)を貼り付けたようなぶっとい眉毛の帯刀(タテワキ)という担任の中年教師のあとに続いて2年C組の教室に足を踏み入れた。
見慣れない“よそ者”の侵入に、たちまちザワザワと落ち着かない雰囲気になる教室。
そのアチコチから…、
「ねぇ、アレが例の転校生でしょ…?」
「なんだ…、“ハーフ”にも“クオーター”にも見えねぇし、思いっきり日本人じゃん…」
「誰だよ、金髪のアメリカオンナが転校してくるなんて言ったのは…」
「あ、あたしはただ“アメリカから来る”って言っただけでしょっ…」
…などと誰かのヒソヒソ話が聞こえてくる。
“あたしは動物園の珍しい生き物じゃないんだから、そんなにジロジロ見ないでよっ”
ちょっとムカつきながらも、あたしはゆっくりと教室全体を見回した。
“大島軍司(オオシマ・グンジ)に、小菅明子(コスゲ・アキコ)……それに近藤 勇(コンドウ・イサミ(女のコだよ♪))……あとは菊池要子(キクチ・ヨーコ)か……”
その朝、今日から通うことになった高校のセーラー服に身を包んだあたしは、海苔(のり)を貼り付けたようなぶっとい眉毛の帯刀(タテワキ)という担任の中年教師のあとに続いて2年C組の教室に足を踏み入れた。
見慣れない“よそ者”の侵入に、たちまちザワザワと落ち着かない雰囲気になる教室。
そのアチコチから…、
「ねぇ、アレが例の転校生でしょ…?」
「なんだ…、“ハーフ”にも“クオーター”にも見えねぇし、思いっきり日本人じゃん…」
「誰だよ、金髪のアメリカオンナが転校してくるなんて言ったのは…」
「あ、あたしはただ“アメリカから来る”って言っただけでしょっ…」
…などと誰かのヒソヒソ話が聞こえてくる。
“あたしは動物園の珍しい生き物じゃないんだから、そんなにジロジロ見ないでよっ”
ちょっとムカつきながらも、あたしはゆっくりと教室全体を見回した。
“大島軍司(オオシマ・グンジ)に、小菅明子(コスゲ・アキコ)……それに近藤 勇(コンドウ・イサミ(女のコだよ♪))……あとは菊池要子(キクチ・ヨーコ)か……”