東京エトランゼ~通りすがりの恋物語~

「…もう時間も遅くなってきたし、このあと、いっしょにホテルにでも行こうっか…?」

…って。


「…!?」

リアクション・アニキは驚いたように目を丸くしている。さっきカエルの泣き真似をしたときより、もっとまん丸な目になっていた。

「…いいよ、あたし、アシくんになら、全部許しても後悔しない。今日一日あたしのワガママにさんざん付き合ってもらったわけだし、お礼しないといけないと思うけど……でも、今のあたしにできるのは、それくらいのことしかないから…」

「く、クリス……」

リアクション・アニキが耳まで真っ赤になっているのはビールに酔ったせい? それとも???

「あたし、まだ、したことないし、死ぬ前に1回くらいはやっときたいんだ」

「………」

“なんて答えたらいいか分からない”みたいな顔をしている彼。

「安心してあたしはまだ17歳だけど、ちゃんと合意のうえでの行為だから、条例違反のpenalty(ペナルティ=処罰)は課せられないよ」


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