東京エトランゼ~通りすがりの恋物語~
「ニッポンは“和(わ)”を尊ぶ国だ。だから学校もまた、大人になって社会に出たときに、協調性をもって正しくみんなと共同生活ができるように訓練するための場所でもある。だから必要以上の個性はココにはいらん」
「Wow!(ワオ!)それがウワサのジャパニーズ武士道ってヤツですか?」
「そう思ってもらってかまわん」
「shit!(シット!)」
武士道なんてクソくらえ、だ。
これもあとで聞いたハナシだけど、彼は剣道部の顧問らしい。
「お前、自分が外国人じゃないと言い張るなら、英語の授業のとき以外は極力英語は使わんことだ」
「Oh,my God♪(オーマイガーッ♪)」
あたしはふざけて大袈裟にお手上げポーズととってみせた。
「もう、そのへんにしておけ。自己紹介もまだだろうか」
「Sure!(シュアー!)」
実際の英会話の中では「Yes!」の代わりによく「Sure!」が使われる。意味は同じ。
「じゃあ、ロム、あとで“オタノシミ”があるから楽しみに待ってて♪」