桜の木の誓い
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「よし。取り敢えず…」


部屋に皆が座ったことを確認すると、島田は懐から小さく折り畳まれた紙を取り出した。





宿へと着いた一行は、各自の部屋に荷物を置くと芹沢の部屋へと集まった。
優真は女であることを知っている沖田と永倉と同室である。





「ここに押借りを受けた店が書いてあります。これらの店にまずは手分けして訊き込みをしましょう」

「めんどくせぇー」



島田が言った訊き込みという言葉にいち早く反応し嫌そうな表情をした永倉に、近藤は「まあ、まあ」と宥めた。





そして暫く話し合った後直ぐに訊き込みは開始された。



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