大人のなり方
嘘の夜

その日は二人で

ショッピングセンターへいって

映画をみて。




地球をすくうために

宇宙へヒーローがとびたつ

そのストーリーは

熱い生き方を描写していて

彼が好みそうなものだった。



「おもしろかったね!」



夜になって

二人は初めて出会った

居酒屋に来ていた。



今日は時間を気にしなくて良い

という、うれしさが

まどかを終始笑顔にする。



「おなか一杯なった?」

タテがやさしくきいてくれる。



「うん!このあとどうする?

カラオケでもいく??」



普段、遅くまで外にいることができない

まどかにとって

一分一秒が貴重で。


「そうだな・・・。」


でもタテは少し考える。



「もう、うちに帰らない?

昨日DVDかりたんだよね。

一緒にみようよ。

今日はまどかちゃんと

話したい気分。」




・・・・・反則デス!!!!!!

その笑顔!



まどかは照れたように

下をむくと

帰り支度を

はじめた。



< 48 / 86 >

この作品をシェア

pagetop