日直当番
「……ん……きさん…神崎さん…」


頭の上の方から声が聞こえた。


目を開けると進藤くんの肩に寄り掛かって寝ていたのに気づき、慌てて顔を上げた。


「のわっ」


進藤くんの顔があまりにも近くにあったのでびっくりしてのけぞった。


「失礼ですね。人の顔を見て驚くなんて。もうすぐ着きますよ」


少し下がった眼鏡を左手の中指で上げて、バッグの中に本を仕舞いこんだ。


立ち上がる頭がぼーっとしていてなんだか足取りがおぼつかない。


なんか変だ。


どうしちゃったんだろう…。





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