日直当番
家に着いた頃にはもう真っ暗になっていた。


玄関のライトが私たちの姿を照らす。


「無事について良かったです」


「おおげさだよ。わざわざ送ってくれてどうも」


玄関の前で進藤くんからスクールバッグを受け取って傘を返した。


スクールバッグにはほんのりと進藤くんのぬくもりが残っている。


「身体のほうをお大事に。じゃぁまた明日学校で」


進藤くんは軽く手を上げた。


「バイバーイ」


私は小さく手を振って進藤くんの背中を見送った。


ぽつぽつある街灯の下に来る度に青いチェックの傘が浮かび上がる。


それもすぐそこの曲がり角で消えてしまった。








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