ホストと私。
泣き声が聞こえてきた。


あぁ、そうか。
そういう事か。


ヨシに即効電話した。
彼女にちょっと待ってて!と言い残して切った。

どういう事?どういうつもり?

「いや、彼女は色恋なんだよ」

「お前は分かってくれると思って言わなかった。
俺はオッサンだから、こういう営業しか出来ない。ゴメン」

でも、好きだからこそ許せなかった。

私だって色恋かもしれない。

そのコと別れて!

「彼女は1人じゃ生きられないんだ!分かるだろ?」

じゃぁ私は1人で生きられるって言うの?
悲しくなった。
ヨシは彼女を取った。

私が本命なんだけど、彼女との関係は続ける。
彼女はリストカットするコだからと言う。

どれも本当に聞こえない。



私が悲しくなった訳は好きだったからこそ

そんな営業をしてほしくなかった。

カズヤはそんな営業をしてなかった。

エッチは1度したけれど
以後しなかった。

キスはしてくるけどしなかった。

お酒を開けてもしなかった。

だから、他の人にもしてないんだろうと思えてた。



だからこそ、ヨシのその行為がショックだった。




気づいたら泣きながらカズヤに連絡してた。

カズヤは話を聞いて
「戻っておいで」
と優しく言う。

責めない。

それがカズヤの優しさ。

その優しさに苦しくなって指名を変えたのに
その優しさが嬉しかった。
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