未定
それにしても寒い。さすが木造。隙間風やばいです大家さん。まあ、今に始まったことではないけど。ここに住むって決めた時から隙間風の覚悟はあったけど。でも今日の隙間風は酷い。壁にかかってるカレンダーが今にも破けそうです。むしろもう隙間風じゃないです。ただの風です。

「なんだよもー」

あまり独り言とか言わない俺もさすがに文句を言いたくなった。この風はナイだろ。ナイナイナイナイ。玄関でも開いてんじゃねぇのか。
パソコンから一旦離れ、玄関に向かう。

・・・・・驚いた。


開いてる。玄関が、開いている。なぜ。ちょこっとならまだしも、全開とは。開いた口が塞がらないとはこのこと。

「なんで・・・?」

不気味だ。とりあえず閉めよう。

「ま、まってください!!」

ん?声がした。高い声。どこかで聞いたことあるような。あれ、どこだっけ。


視線をちょい下にやると、若い(僕より)女の子がひとり。あれ、どこかで見たことあるような。

「あの、今朝はすみませんでした!」

今朝?っていうと。

「人違いっていうか・・・あの、痛かったですよね、」

痛かったっていうと・・・。

「ほんとすみません。私思いっきしひっぱたいちゃって・・・ほんとすみません。」





今朝の子だ!!!

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