未定
小説家、世話を焼く
変な奴が越してきてから二週間。
雨野千尋は、近所の高校に通う17歳の女の子だった。
もっと年下だと思ってたとは、言えない。
家庭の事情により、一人暮らしを始めたらしい。
・・・なぜそんなに詳しいのかというと・・・
「土田さんっ材料買ってきました!」
「あーうん、置いといて」
「今日は何ですか?」
「お前・・・材料買ってきたんだよな?」
「?、はい!」
「何買ってきたか言ってみ」
「ニンジン、ジャガイモ、鶏肉、玉ねぎ、カレールぅー・・ですっ」
「はい、」
「はい」
「え、わかんねーの?」
「はい?」
「・・・・・・・」
・・・・・・とまぁ、”ニンジン、ジャガイモ、鶏肉、玉ねぎ、カレールぅー”ときて『カレー!』と即答出来ないような奴が料理なんかできるはずもなく、毎日ふりかけご飯で生きていこうとしていた(スーパーでありとあらゆる種類のふりかけを買っていたのをたまたま見かけた)のを看かねて、俺と大家さんが当番制で食事を作ってやることになったのだ。
食事を作りながらとか、食いながらちょくちょく喋るので、いろいろとお互いに打ち解けた(?)
今やもう、
「・・・今日はカレーです」
「あ!そっか!」
なんだか、妹(幼稚園くらいの)をもったみたいになっている。