アクリルの向こうのブルー
次に好きになったのは、

家が近い男の子だ。

学校から帰って、

一緒に遊んでくれる。

それだけで嬉しかった。

それだけで良かった。

クラスの女子から

いじめられて、

無視されていると知っても

その子は遊んでくれた。

その頃から碧依は、

よく男の子と

遊ぶようになった。

クラスの女子全員が

碧依を無視するから、

女子と遊べなくなった

だけの理由だが、

そんな碧依を

女子達はさらに

標的にしたのだった。

「男好き」

そう呼んで

避難したりもした。

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