ともだち
涙がポロポロ流れてくる


ダメだ、ここで泣いちゃ・・・


唇をギュと噛む



「はい。」


「?」




美香がテッシュを渡してくれた

「泣きたい時は、泣いた方がいいんだよ」



「―っ」




美香の言葉で我慢の糸が取れた


初めて美香を近くで見たら、目のあたりが真っ赤に腫れていた




ずっと毎晩・・・美香は泣いてたんだ


改めて、自分のしたことの大きさに気づく



「なんで?」


「?」




なんで、こんなに優しいの?

あたしはひどい事したのに…


あたしにちゃんと接してくれる



美香…ごめんね。今まで本当にごめん..


こうなちゃってから気づくなんて最低だよね




「ごめんね。

美香…!!」


このとき、あたしは初めて、美香を名前で呼んだ




美香は返事の変わりに、こっちを向いて、ニコッと笑った












先生の話しも聞かずに、ただ泣いて話した、あの薄暗い理科室が・・・


仲良くなった瞬間だったね。
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