『私も歩けばイケメンにあたる♪』
⑦年下
次の日、
今度は、
うちに泊まりに来る約束をして、
雅は、お昼を食べて帰っていった。
入れ替わりに、
範君が、別荘にやってきた。
部活が午前中で終わり、
明日はお休みなので、
一日だけ泊まりにきたらしい。
「お、
年下ってのも、
ありかもねぇ。」
範君を見た栞が、
頭から足の先まで眺めて、
私にささやいた。
「もう、栞は、心さんでしょ!」
「あはは、
そうでした~。」
おどけてみせて、
栞は、
『実は、
心さんと買い物行く約束したんだ。
ごめん、ひかり!』
と、ちゃっかり、心さんのところへ
駆けていってしまった。
あいつはというと、
今日はやることがあるから、
と部屋に篭り、
残っているのは、
私と範君。
何て言おうか考えていると、
範君の方が、先に声をかけてくれた。
「テニスでもやらない?」